英国式アフタヌーンティーは、イギリス発祥の紅茶とお菓子を楽しむエレガントなティータイムの習慣です。海外だけでなく、古くからお茶の文化がある日本でも、西欧のお茶文化は憧れをもって親しまれるようになりました。今回はイギリスのアフタヌーンティーをご紹介します。
アフタヌーンティーのはじまり
イギリスでアフタヌーンティーの習慣が生まれたのは18~19世紀のころ。夜会までの時間にお腹を空かせたひとりの侯爵夫人が、お茶とパンとケーキを部屋に運ばせたのが始まりといわれます。
はじめは一人で楽しむ夜会の前の習慣でしたが、次第に友人を招いて歓談するようになりました。貴族の間では高価な食器やグラスなどをお披露目する機会ともなり、社交場としてのお茶会へと発展し、イギリス全土に広まっていきました。
日本に定着した英国式アフタヌーンティー
日本でも古くからお茶をたしなんできましたが、国産の紅茶として製造化されたのは明治初期のころ。英国産の紅茶が初めて輸入されたのは明治中期からなので、実は輸入ものが後なんですね。当時、英国産の茶葉は、シルバーの食器や陶磁器とともに高級舶来品として扱われたため、英国式のティースタイルが庶民に広まったのは昭和に入ってからになります。
その後「英国式アフタヌーンティー」は、高級ホテルやカフェなどで優雅に楽しむお茶の時間として定着。アンティークな2段または3段トレーに、ケーキやクロテッドクリームのスコーン、サンドイッチなどが豪華に盛られてるようになりました。そして今ではヌン活といわれるほど日本でもカジュアルに楽しめるようになりました。
アフタヌーンティーの言葉の意味
日本で「アフタヌーンティー」といえば、『豪華なケーキスタンドと、リーフティーが入ったポットの紅茶セット』というイメージですが、イギリスでは少し意味合いが違うようです。
イギリスで「アフタヌーンティー」というのは、もっと日常的なマグカップで気軽に飲む『紅茶とお菓子』という意味なんだそう。1杯のミルクティーとスコーンやビスケットを少しいただくというイメージ。2段や3段の豪華なケーキスタンドを用いるのは、イギリスでは「フルアフタヌーンティー」といって、来客の時などのに用意するものなんだそうです。
イギリスのティーブレイク・ティータイム
紅茶好きのイギリス人は、休憩や食事中など生活の中で何度もお茶を飲みます。家庭によって時間や飲み物も多少は違いがあるようですが、一日になんと6~7回以上、多い人は9回以上もティーブレイクをとるのだとか。そんなたくさんあるティースタイルをご紹介します。
起床:アーリーモーニングティー、ベッドティー
朝起きてすぐにベッドの中で飲む紅茶。
朝食:ブレックファストティー
ボリュームのある朝食をゆっくりと食べながら一緒に飲む紅茶。
午前:イレブンジズ
小腹の空く11時ごろのティーブレイク。定番のスコーンやビスケットと一緒に。
昼食:ランチティー
イギリスの昼食は13時から遅め。フィッシュアンドチップスが定番なので、紅茶で口の中をさっぱりとさせます。
午後:ミッディティー、ミッドアフタヌーンティー
15時のティーブレイク。スコーンや焼き菓子がつきます。いわば日本でいうおやつの時間。
来客:フルアフタヌーンティー
来客時や、休日の午後に特別な時間を過ごしたい時のティータイム。テーブルセッティングにこだわり、スタンドやトレイに色々なスイーツや軽食を用意します。
17時:ファイブオクロック、ハイティー
多くの企業が17時に終わります。仕事帰りや帰宅時のティーブレイク。サンドイッチやハンバーガーなどぱくっと食べられる軽食と。
夕食:ディナーティー、ミートティー
19~21時、夕食と一緒に飲む紅茶。イギリスは夜会の歴史があったため遅めに食べる人が多いようです。
夕食後:アフターディナーティー
夕食の後のくつろぎタイムにも紅茶。リキュールやブランデーを入れた紅茶や、ハーブティーなどを飲みながらリラックスした会話を楽しみます。
就寝前:ナイトティー
寝る前には睡眠を促すための温かい紅茶やワインを飲みます。
こうして見ると、朝目覚めて夜眠るまで、イギリス人は紅茶とともに生活をしているのですね。余暇やコミュニケーションを大切にするイギリスならではの素敵な文化ですね。
日本でいう「英国式アフタヌーンティー」は主に15~17時の形式が取り入れられています。日本では「アフタヌーンティー」も「ハイティー」も同じ意味の言葉でよく使われていますが、海外では『軽食つきのティーブレイク』は「ハイティー」というのが一般的です。
セイボリーはティー?フード?
アフタヌーンティーに関連したネタをもうひとつ。
「セイボリー」といえば、ハーブの一種で知られています。ハーブティーやお料理のスパイスなどに使われる植物です。カフェメニューに「セイボリー」と書いてあるのは紅茶の種類のこと。ところが同じ単語でも植物ではなく食べ物という意味で使われることがあるんですよ。
辞書で調べると「セイヴォリー/savory・savoury)」とは、『ハーブの一種の植物』という他に、『風味のある、香りのよい』『辛味や塩気のきいた食べ物』という複数の意味があります。
海外では、軽食で食べるナッツやクラッカー、サンドイッチ、ハンバーグなどを総称して「セイボリー」といいます。日本のアフタヌーンティーのセットでも、甘くないスナックやサンドイッチがつく場合がありますが、それがセイボリー。
ティータイムの会話を長く楽しむために、甘いものばかりではなく塩気のあるセイボリーも用意します。甘いものを食べたら辛いものも欲しくなりますよね。会話が弾んでついつい食べ過ぎてしまいそうです。
それでは最後に、VMGレストラン・ルアンで提供している代表的なアフタヌーンティーをご紹介いたします。
【東京】進化系!心身癒し系リトリートアフタヌーンティー
東京の九段下にある「九段会館テラス」のVMGカフェにこの夏登場したのは、非日常に心身を癒す「リトリート」をテーマにしたアフタヌーンティー「Green」。
爽やかなグリーンカラーを基調にして、メロン、マンゴー、パイナップルなど、サマーフルーツをふんだんに使ったアフタヌーンティーセット。キヌアやチアシードなどのスーパーフードをはじめとする栄養価の高い食材、季節のフルーツやハーブを組み合わせた、体に嬉しいセイボリーとスイーツをご用意しております。
季節毎にメニューが変わるアフタヌーンティーセットの最新情報はこちらから。
【東京 九段下】VMG Cafe KUDAN-KAIKAN TERRACE
所在地 東京都千代田区九段南1丁目6番5号 九段会館テラス
問合せ TEL 0120-210-189 VMGレストラン総合窓口
公式サイト https://www.tokyokudan.com/cafe/
【京都】進化系!夏の風物詩を詰め込んだ京アフタヌーンティー
ルアン姉妹店、平安神宮会館で提供する京アフタヌーンティーセットは、夏の風物詩をぎゅっと詰め込んだような、可愛らしいラインナップ。金魚や打ち上げ花火、ヨーヨーなど夏を代表するモチーフに加え、京都らしい大文字の抹茶ようかんも。
お飲み物はサンフランシスコで生まれたティーブランド「Mighty Leaf (マイティ・リーフ)」の紅茶やコーヒーをお楽しみいただけます。ご案内するお席は一面ガラス張り、上質なインテリアが美しい空間で、国名勝指定庭園「神苑」をパノラマを眺めることができます。ゆったり2時間のカフェフリーで素敵なアフタヌーンティーの時間をお過ごしください。
京アフタヌーンティー、ランチプランの最新情報はこちらのページをご覧くださいませ。
平安神宮会館
所在地 京都市左京区岡崎西天王町97
問合せ TEL 0120-210-189 VMGレストラン総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.heianjingu.com/
【京都】進化系!お重の和アフタヌーンティー「京KASANE」
明治時代に日本に入ってきた英国式アフタヌーンティーですが、今ではリッチにカジュアルに、シーンに合わせて楽しまれるようになりました。和菓子やアジアン食材を使った個性的なアフタヌーンティーも登場。紅茶の他、抹茶や日本茶におばんざいやお寿司を使ったり、アレンジされた多彩なアフタヌーンティーがあります。
次にご紹介するのは、アカガネリゾート京都東山1925内にある「Salon de KANBAYASHI 上林春松本店」。こちらで提供する『五段重アフタヌーンティー“京KASANE”』は、五段のお重の中に、抹茶や焙じ茶を使ったスイーツや季節の食材を使ったケーキ、フレンチオードブルが詰め合わせた贅沢なアフタヌーンティー。季節ごとに変わるパフェも大好評です。
大正時代に建てられたはなれ“望楼棟”で、緑豊かな風景や秋は紅葉を眺めながら、ごゆっくりとお愉しみいただけます。
五段重アフタヌーンティーの最新情報はこちらからご覧ください。
【京都 東山】サロン・ド・カンバヤシ
Salon de KANBAYASHI 上林春松本店
所在地 京都府京都市東山区下河原通高台寺塔之前上る金園町400ー1
AKAGANE RESORT KYOTO HIGASHIYAMA 1925内
問合せ TEL 0120-210-189 VMGレストラン総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.salondekanbayashi.com/
【京都 東山】LE UN アカガネリゾート京都東山1925
ランチやディナーは、同じ敷地内にあるレストランルアンへもどうぞ。
所在地 京都府京都市東山区下河原通高台寺塔之前上る金園町400ー1
問合せ TEL 0120-210-189 VMGレストラン総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.arkh.jp/restaurant/
【神戸】国産の旬食材を使った大正レトロなアフタヌーンティー
須磨離宮公園に隣接する「ルアン 神戸迎賓館」のカフェメニューには、英国式の伝統を引き継ぎながら大正時代に日本で親しまれたメニューを取り入れたアフタヌーンティーをご用意しております。
セイボリーは、和風キッシュやグラタン、そして洋食の代名詞でありシェフこだわりのハヤシライスをミニサイズで。どこか懐かしいシルバーのトレイには、固めのプリン、クリームソーダのゼリーなど、その時代にインスピレーションを受けたスイーツをラインナップ。
地元国産の果物や旬の食材を使ったフレンチ仕込みの食事とスイーツを、大正レトロな風合いに仕立てております。この季節にしか味わえない逸品をぜひ一度ご賞味ください。
【神戸 須磨】LE UN 神戸迎賓館
所在地 兵庫県神戸市須磨区離宮西町2-4-1
問合せ TEL 0120-210-289 VMG総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.vizcaya.jp/restaurant/