近年、健康に気を使う人が増え、環境問題の認識の高まりもあり、店頭やスーパーにも有機やオーガニックなどの自然食品がたくさん並ぶようになりました。そもそも食材の違いは生産方法の違いですが、今の日本では農業や酪農に携わる人が少なく、食糧自給率も低いため多くは輸入に頼ってしまっています。食生活が見直されている今、その農法の違いを知って次世代に繋いでいきたいですね。また有機に欠かせないのが酪農。今回は千葉県にある成田ゆめ牧場の酪農体験も合わせてご紹介します。
農業のはじまりと3つの農法
お米や穀物が主食の日本の農耕は、発掘調査によって約6000年前の縄文時代にはあったといわれています。田畑には川から水を引き家畜の堆肥を使い、自然のサイクルを上手く活用することで農業が発展してきました。しかし1940年、戦後の日本は食糧不足に陥り、作物を大量生産するために農業改革が始まります。便利な化学肥料、害虫除けの農薬も使われるようになりました。今はその戦後の農法が慣行となりましたが、歴史から見れば100年も経たない最近のことです。
主な農法の違いを「慣行農法」「有機農法」「自然農法」の3つに分けて紹介します。 慣行農法は、化学肥料と農薬を使用する農法。有機農法は、化学肥料の代わりに田畑で育った稲のわら、野菜の葉、茎、落ち葉や家畜の糞など、自然の堆肥を使用する農法です。自然農法は、耕さず、肥料を使わず、除草もせず、人の手をかけない農法です。
農薬 | 肥料 | 耕す | 除草 | |
慣行農法 | ○ | ○(化学肥料) | ○ | 〇 |
有機農法 | × | ○(自然肥料) | △(畝作り) | 〇 |
自然農法 | × | × | × | × |
各農法のメリットとデメリット
従来の慣行農法においては過度な農薬や化学肥料の使用で発生する健康被害が懸念されるようになり、昔ながらの農法が見直されています。手がかからない自然農法は、慣行農法に比べると収穫量が少なく、病害虫の問題が起きることがあります。
それぞれのメリットを取り入れやすいのが有機農法。実際に10年で約50%も増加しているんですよ。有機農法は自然肥料に堆肥を使用しますが、昔と比べて家畜は減少しています。有機肥料を見直すには酪農や畜産の文化を絶やさないことが重要になります。
生産性 | 環境 | 病害虫 | オーガニック | |
慣行農法 | ◎ | △ | × | × |
有機農法 | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
自然農法 | △ | 〇 | △ | ◎ |
自然や動物に触れる体験の大切さ
田や畑が減少して都市化が進み、今の若い人たちや子ども達にとって酪農業は馴染みのない存在になっています。だからこそ、自然や動物に触れあう経験は、普段の生活では味わえない、人生においてかけがえのない体験になります。
動物との触れあいを通して命の尊さに気づき、酪農家や牛や豚に対して感謝の気持ちも芽生えますね。 また、とれたての牛乳や化学肥料を使用しない野菜を食べることによって、本来の味やおいしさを知り、食育にもつながります。
東京から日帰りで行ける成田ゆめ牧場
都心ではなかなか自然に触れる機会がありませんが、東京から車を約1時間ほど走らせば自然に癒される非日常空間を味わうことができます。
千葉県にある成田ゆめ牧場は、敷地面積は東京ドーム約7倍、明治20年から乳製品を提供しています。動物との触れあい、体験教室、キャンプまで楽しむことができます。体験教室ではバター作りやミルクアイスづくりも。うさぎ、モルモットなどの小動物からヤギ、ヒツジなどと触れあえ、牛の乳搾りや乗馬の体験もできます。
他にも芝すべり、釣り堀での釣り体験やトラクター牧場周辺を遊覧などがあり、普段できない遊びをたくさん経験できます。また、犬、猫、ウサギなどのペットと一緒に入場可能で、ドッグランもあります。
佐原商家町ホテル NIPPONIAの酪農体験プラン
千葉佐原にある「佐原商家町ホテル NIPPONIA」では成田ゆめ牧場とコラボレーションし、ご家族向けの宿泊プランをご用意しております。成田ゆめ牧場で乳しぼり体験と旬の野菜の収穫体験をお愉しみいただけます。採れたて搾りたての新鮮な食材はレストランルアンにお持ちいただければ、ディナーやご朝食時にお子様向けのメニューとしてご提供。また、成田ゆめ牧場の施設内で使用可能な利用券と、動物に触れられるえさやり券をお子様一人につき1枚ずつプレゼントしております。
酪農体験プランの詳細はこちらをご覧ください。
【千葉 佐原】佐原商家町ホテル NIPPONIA
アクセス便利で東京駅よりバス1本。ご家族、ご友人、お一人様のご旅行に、またペットのワンちゃんも泊まれる棟のお部屋もございます。レストランやカフェのみのご利用も大歓迎です。関東にお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。
所在地 千葉県香取市佐原イ1708-2 KAGURA棟
問合せTEL 0120-210-189 VMGレストラン総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.nipponia-sawara.jp/
こどもの頃に自然に触れる体験は日常とは異なった楽しさや新たな発見をすることができ、いつまでも心に残りますよね。ぜひお子様と一緒に酪農体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。