三重県といえば伊勢海老や松坂牛などのイメージがありますが、三重のもう一つの顔、内陸にある美しい山地に囲まれた伊賀上野(いがうえの)はご存じでしょうか。
伊賀といえば誰もが一度は耳にしたことがある伊賀流忍者の伝説が息づくまち。忍びの里だけに、まだ知られていない隠れた魅力「IGAMONO」がいっぱい。伊賀上野城をはじめ、松尾芭蕉ゆかりの地でもあり、幻の食材や隠れた名品がたくさん。
ということで今回は、三重県の伊賀上野のエリアにスポットをあててみたいと思います。
伊賀上野の忍ばずの旅
日本や海外各地に旅するユーチューバー、スーツさんが「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」に泊まって、伊賀の名産品や観光名所をご紹介。
豊かな自然あふれる山間の宿場町 三重県伊賀市
伊賀上野へのアクセスは大阪・京都・名古屋から車で約80分。伊賀上野とは現伊賀市と旧上野市を指す別称です。三重県北西部に位置し、古くから交通の要所、文化の交差点として栄えました。鈴鹿山脈、信楽台地、大和高原、布引山地と四方を山に囲まれた木津川の上流域にある上野盆地は、清流と肥沃な大地に育まれた地物の食文化と、伊賀焼や伊賀くみひもなどの工芸文化が花開いた場所です。
忍者市駅の愛称を持つ上野市駅
主要駅は伊賀鉄道伊賀線の上野市駅。忍びの里とあって、愛称の「忍者市駅」の看板が掲げられているなんて洒落ていますね。
では忍者のようにひっそりと隠れた伊賀の魅力、知られざる「igamono」を探しにいきましょう。
日本有数の高さを誇る木造天守閣 伊賀上野城
まずは天下の名城へ。上野市駅から北へすぐ上野公園を歩けば伊賀上野城がお目見え。約30メートルの高石垣は大阪城にも並ぶといわれています。
伊賀上野城は、戦国時代の天下人、徳川家康の「万が一の籠城に備えよ」との命により、慶長16(1611)年に藤堂高虎によって大改修された堅城です。
現在、城内は資料館となっており、武具や甲冑など藤堂家ゆかりの品々が展示されています。天守閣からは見晴らしのいい城下町を一望できます。木造の復興天守としては昭和建築最後の城で、国史跡名勝記念物、伊賀市有形文化財に指定されています。
伊賀上野城
所在地 三重県伊賀市上野丸之内106(上野公園内)
問合せ TEL 0595-21-3148(伊賀文化産業協会)
公式サイト http://igaueno-castle.jp/
忍者体験するなら伊賀忍者村
子ども大人も楽しめる忍者体験スポットといえば伊賀流忍者村。上野公園内にある「伊賀流忍者博物館」は、忍者をテーマにした唯一の登録博物館です。『からくり忍者屋敷』『忍術体験館 』『忍者伝承館 』『忍術ひろば 』など、謎に包まれた忍者の世界を垣間見ながら、伊賀忍術を体験することができます。
伊賀流忍者博物館
所在地 三重県伊賀市上野丸之内117(上野公園内)
問合せ TEL 0595-23-0311(伊賀流忍者博物館)
公式サイト https://www.iganinja.jp/
旅に生きた松尾芭蕉のふるさと
伊賀上野は江戸時代に活躍した俳聖、松尾芭蕉の生誕の地でもあります。芭蕉が詠んだ俳句は1000句以上で、代表作『奥の細道』など紀行文を5作品を残しました。上野公園にある八角堂「俳聖殿」は松尾芭蕉の旅姿を模したといわれています。幼少に過ごした生家や「蓑虫庵」「釣月軒」「芭蕉翁記念館」などゆかりの地がたくさんあります。かつて芭蕉翁が歩いた足跡を訪ねてみては。
公益財団法人 芭蕉翁顕彰会
問合せ TEL 0595-21-4081(芭蕉翁顕彰会)
公式サイト http://www.basho-bp.jp/
官道として整備された伊賀街道を散策
伊賀街道は、藤堂藩の伊賀と伊勢を結ぶ幹線道路。長野峠越えの最短ルートとして整備された重要な官道でした。かつて武将たちや商人が行き来した街道には、趣きある近現代建築と融合した、歴史情緒あふれる町並みが今も残っています。
観光におすすめ!城下町コンシェルジュ「忍力車」
伊賀上野をもっと広く深く知りたい方、まちなみをゆったり楽しみたい方にぜひおすすめなのが、こちら人力車ならぬ忍力車。城下町を知り尽くした俥夫が案内人となって、歴史・文化に紐づくスポットを回りながらご紹介します。普通に歩くだけでは知ることができない伊賀上野の魅力を、めいいっぱいご体感いただけます。
幻の伊賀牛、伊賀米、伊賀酒などの特産品
山地の要所だった伊賀上野は、盆地ならでは「大地の食」が育まれた場所でもあります。同じ三重の松阪牛に並ぶ伊賀牛、全国米の食味ランキング最高位特Aの伊賀米など、伊賀を代表する特産品をご紹介します。
- 伊賀牛
黒毛和牛の伊賀牛は2歳以下の雌牛だけという希少さ。ほとんど地元で消費されてしまうため、一般市場にはほぼ出回らない幻のブランド牛肉です。肉の味がしっかりしていて、程よい脂身が特徴です。 - 伊賀米
淀川源流の清水と、寒暖差のある盆地特有の気候で育てられたお米は、甘みと香り、粘りのある格別なおいしさです。 - 伊賀酒
自然条件に恵まれ、山々から湧き出た伏流水でつくる日本酒は格別。現存の酒蔵が今も複数あり銘酒を生み出しています。酒蔵巡りで飲み比べるのも楽しいですよ。 - 伊賀くみひも
染めた絹糸を古来伝承技法でつくられた国指定伝統工芸品。協同組合くみひもセンターではストラップやブレスレットづくり体験ができます。 - 伊賀焼
土の風合いが魅力の伊賀焼も国指定伝統工芸品です。日本最高峰の古伊賀から、普段使いできる土鍋、食器まで数多くの銘品があります。
ほか、伊賀越漬や味噌、醤油、菜種油などたくさんの名産品があります。
伊賀上野観光協会
所在地 三重県伊賀市上野丸之内122-4
問合せ TEL 0595-26-7788
公式サイト https://www.igaueno.net/?page_id=4819
伊賀忍者の携帯食 かたやき
忍者の携帯食だった日本一硬いおせんべいで知られる「かたやき」は伊賀の名物菓子。昔は刀の鍔(つば)で叩き割って食べていましたが、今は付属の木槌を使います。割った欠片を口の中でゆっくりとやわらかくしながらいただくと、ほんのりとした甘さと芳ばしさがある素朴な味わいが楽しめます。
市内のほとんどの菓子店で販売していて、手裏剣型や餡入りなどのかたやきもあります。出来立てのかたやきは実はふんわり柔らかめ。幻のかたやきは現地だけで味わえるおいしさです。
大人気の伊賀名物 豆腐でんがく
伊賀名物のランチをいただくなら田楽座わかやの「豆腐でんがく」がおすすめ。創業文化年間、200年以上の老舗の名店で作られる田楽は昔ながらの味を守り続けています。天然にがりで作った有機豆腐を炭火でじっくり焼いて、3年熟成させた味噌でいただきます。季節により木の芽、ゆずなどの変わり味噌も楽しめます。
田楽座 わかや
所在地 三重県伊賀市上野西大手町3591
問合せ TEL 0595-21-4068
五感で味わう伊賀尽くし 地産地消レストランルアン
伊賀上野の城下町に点在する歴史的な邸宅や町屋、古民家をリノベートした分散型ホテル「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」。そのホテル内にあるレストランルアンでは、伊賀の食材をふんだんに使ったお料理をフレンチスタイルで提供しています。
伊賀焼のお皿に美しく盛られた伊賀牛や地野菜の数々、伊勢志摩サミットで乾杯酒に選ばれた伊賀酒、伊賀焼の土鍋で炊いた伊賀米など、地産地消の「IGAMONO」をぜひ味わってください。
【三重 伊賀】NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町
所在地 三重県伊賀市上野相生町2842
問合せ TEL 0120-210-289 VMG総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.vmg-igaueno.com/
まだ知らないとっておきの「IGAMONO」に出会えましたか。
伊賀上野は日帰りや小旅行にぴったり。こんどのお休みは都会の喧騒から離れて、ひっそりと贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
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(VMG HOTELS note)