夏が待ち遠しくなる季節になりました。今回は夏のスイーツ「かき氷」のご紹介に、千葉県香取市佐原にスポットをあててみたいと思います。昔はとても貴重だった氷の歴史と合わせてご覧ください。
冷蔵庫のない時代、氷は超高級品だった
その昔、夏の季節の氷は大変貴重なものでした。日本書紀に「氷」が記されているのはおよそ1300年前の奈良時代。冬の間に、山の洞窟などに雪や氷を保存する雪室(ゆきむろ)・氷室(ひむろ)が作られていました。夏になるとその氷を献上品として都に運んでいたそうです。氷は貴族など特権階級の人にしか口にできない贅沢品でした。
削った氷に甘い汁をかけた「かき氷」は、清少納言『枕草子』に「削り氷(けずりひ)」と記されていることから、平安時代がはじまりといわれています。江戸時代には氷の代用品だった雪や氷水が庶民でも手に入るようになり、明治以降、冷凍機で製氷された氷が売られるようになりました。
北総の小江戸、佐原は「かき氷のまち」
千葉県香取市の佐原は、水運で栄えた伊能忠敬ゆかりの地。北総の小江戸・小京都とも称され、風情ある町並みが人気の観光スポットです。
佐原名物といえば、小魚を串焼きにしたすずめ焼きや地酒、さつまいもなどが有名ですが、夏は「かき氷のまち」として注目されるようになりました。
かき氷の激戦区とあって、元祖「宇治金時」を再現したかき氷のほか、フルーツやチョコレート、アルコールの入った大人のかき氷など、趣向を凝らしたかき氷がお目見えすること間違いなしです。
フレンチシェフが作る甘酒&発酵ベリーのかき氷
佐原商家町ホテル NIPPONIAが運営する古民家カフェ「VMG CAFE」でも、季節限定の特製かき氷が登場。発酵文化のある佐原のフレンチシェフが考えた「発酵×かき氷」は、ふわふわの口当たりで、甘酒と発酵ベリーの自然な甘さを活かした優しい味わいです。
かつて氷片のひとかけらでも貴重だった時代。その面影を残す店内でごゆっくりとお過ごしください。
【季節限定】VMG CAFEの夏涼み かき氷
● 佐原商家町ホテル NIPPONIA
所在地 千葉県香取市佐原イ1708-2 KAGURA棟(フロント・レストラン)
千葉県香取市佐原イ1720 GEISHO棟(カフェ)
問合せ TEL 0120-210-289 VMG総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.nipponia-sawara.jp/