香り高く優雅で美しいバラの花。古くから世界中の人々を惹きつけ魅了してきました。バラといえばイングリッシュガーデンなど西洋や北欧のイメージがありますが、実は日本もバラの自生地なんです。今回はバラの魅力と合わせて、バラの花言葉をご紹介しましょう。
愛と美と幸せの象徴、世界に愛されるバラの魅力
バラの魅力は世界共通。ガーデニングのほか、切り花としてフラワーアレンジメント、贈り物の花束、冠婚葬祭やパーティの装花など身近な存在です。バラは絵画や美術品のモチーフにも使われる花の代名詞であり美の象徴です。観賞用だけでなく、ローズオイルを使った香水やアロマオイル、ローズヒップの紅茶、料理、薬用などにも使われています。
バラの香りは大まかに、甘く華やかなヨーロッパ系と、紅茶のような優雅な香りのアジア系に分けられるのだとか。そして香りの特徴によって、ワイルドローズ、オールドローズ、モダンローズ、イングリッシュローズに分けられます。バラの色や形で好みが分かれますが、ぜひ香りでも自分好みのバラを探してみてください。
世界に4万種類以上あるバラは、元々8種類
バラはバラ科バラ属の花で、学名はRosa。ロサ、ローズと言われますが、和名はバラ。漢字の薔薇は平安時代に入ってきた中国の薔薇(しょうび)を当てたものです。
バラの起源は紀元前5000年前のメソポタミア文明に記録が残っています。交配によって現在では色・形・香りも様々な種類があるバラですが、登録されているだけでも現在4万種以上あります。品種改良する前の原種は北半球のみに自生していて約200種類あります。自生種をたどれば8種類までに絞られ、そのうちの3種類はなんと日本原産のノイバラ、テリハノイバラ、ハマナスなのだそうです。
いわゆる山などで見かける野生の「野バラ」のことですが、普段お店で見る華やかなバラのイメージと違い、素朴で小さな花に驚かれるかもしれません。
日本のバラの開花全盛期は春から初夏にかけて
日本でのバラの開花は、春と秋の比較的過ごしやすい気候の時期といわれます。一年のうちでも特にバラの種類も豊富で良質な生花が出回る時期は5月~6月。バラは6月の誕生花で、6月6日はプロポーズの日。女性が憧れるジューンブライドの結婚式にも人気の花ですね。
また四季咲きは「春バラ」「夏バラ」「秋バラ」ともいわれます。現在は栽培技術や設備も整い、バラの花は一年中、楽しめるようになりました。
バラの花言葉【カラー編】
贈り物の生花に欠かせないバラの花ですが、バラには恋愛や友愛、親愛にふさわしい花言葉がたくさんあります。元々セラムという風習からきたようですが、ヨーロッパから日本に伝わったのは明治時代のころといわれます。代表的なカラーの意味合いと贈るシーンに合わせてご紹介します。
- 赤色
花言葉:情熱 愛情 美 あなたを愛しています
シーン:恋人や最愛の人へ贈りたい
- 白色
花言葉:純潔 恋の吐息、深い尊敬
シーン:婚約、結婚式、記念日や冠婚葬祭にも
- ピンク
花言葉:上品 気品 恋 かわいい人
シーン:女性の友人、幅広い年齢層に
- オレンジ
花言葉:無邪気 愛嬌 健やか
シーン:男性の友人、活動的な人、お見舞いに
- 黄色
花言葉:友情 平和 嫉妬 愛情の薄らぎ 別れ
シーン:父の日、ビタミンカラーのアレンジに
- 紫色
花言葉:気品 上品 誇り 尊敬
シーン:母親、目上の方に
- 緑色
花言葉:癒し やすらぎ 希望
シーン:親しい友人、誕生日
- 青色
花言葉:奇跡 夢かなう 神の祝福
シーン:卒業、退社、送別会に
青いバラは近年、遺伝子組み換え技術で誕生したバラです。それまでの花言葉は「不可能」でした。時代の変化とともに意味が変わることもあります。
同じカラーでも色の濃さ・色の組み合わせ方によっても意味が変わったり、国や地域によっても違いがあります。花言葉にこだわらず色とりどりのバラを取り入れるのもひとつ。迷われたら花屋さんでお好きな色や用途を伝えれば、それに見合ったアレンジをしてくれますよ。
バラの花言葉【本数編】
バラの花束といえば告白やプロポーズにぴったり。本数によっても意味合いがあり、やはり恋愛に関する意味が多いようです。では順にご紹介しましょう。
- 1本:ひと目ぼれ 運命の人
- 2本:世界はあなたと私だけ
- 3本:告白 あなたを愛しています
- 4本:死ぬまで気持ちは変わらない
- 5本:あなたに出逢えて本当に良かった
- 6本:あなたに夢中です
- 7本:ずっと言えなかったけど好きでした
- 8本:思いやりと励ましをありがとう
- 9本:いつも一緒にいたい
- 10本:あなたはパーフェクト
- 11本:最愛 宝物
- 12本:私と付き合ってください
バラ12本はヨーロッパのダーズンローズといわれます。ブーケ・ブートニアが由来で、今では結婚式のブーケセレモニーで人気の演出です。12本の一輪それぞれに「感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠」という意味があります。
- 13本:永遠の友情
- 14本:誇りに思います
- 15本:ごめんなさい
- 16本:不安な愛
- 17本:絶望的な愛
バラ13本を異性に贈ると「友達でいましょう」という意味になります。15~17本はネガティブな意味が含まれますので扱い方に注意しましょう。
- 18本:誠実
- 19本:忍耐と期待
- 20本:私のひとひらの愛
- 21本:あなただけに尽くします
- 22本:あなたの幸運を祈ります
- 24本:いつもあなたを想っています
- 25本:あなたの幸せを願っています
- 30本:ご縁がありますように
- 33本:生まれ変わっても愛します
- 40本:本物の愛 真実の愛
- 44本:不変の愛
- 50本:恒久 偶然の出逢い
バラ20本前後は中くらいの花束、30~50本はボリューム感のある大きな花束になります。レストランなど外出先でも持ち運べるサイズです。
- 99本:ずっと一緒にいましょう
- 100本:100%の愛
- 101本:最高に愛しています
- 108本:結婚してください
108本のバラはプロポーズにふさわしい特別な本数です。最愛の人に永遠(とわ)の誓いを込めて。
- 365本:一年365日、毎日あなたを想っています
- 999本:何度生まれ変わってもあなたを愛します
このクラスになると、花束よりインテリアや車のトランクに入れた演出におすすめです。
人生においてたくさんのバラの花束をもらうなんてほとんどありません。派手な演出が苦手な人もおられますが、香しいバラの花束を手にすると顔がほころんでしまうもの。バラの花にあなたらしい言葉を添えて、あの人に贈ってみませんか。
一輪でも花束でも絵になるバラ。いかがでしたでしょうか。花言葉も素敵ですが、バラの花そのものの美しさ、生花の香りをぜひ楽しんでいただきたいです。お部屋にバラの花があるだけで素敵な香りがして特別な気分になりますよ。