和の伝統「染め物」歴史や染色技法の種類、自分でできる染め物体験

染め物体験

日本ではかつて染め物は主に着物に使われていました。しかし日常的に着物を着る文化が減り、近年はシャツやパーカー、バッグ、スニーカーなどの洋服を染めるものや、手ぬぐいや巾着などの小物に使えるものもあります。

染め物の歴史

日本では縄文時代の遺跡から染め物が発掘されたため、その時から染め物の文化があったと考えられています。
当時の染色方法は原始的で、草花や木の皮、土などを直接生地にこすりつけて染めるという方法だったと言われています。
その後、奈良時代には現代の絞り染め・臈纈染・板締にあたる模様染めが伝わり、行なわれるようになり、日本でも本格的な染色が始まりました。
江戸時代に人々のくらしが豊かになったことで文化が栄え、染物文化が身分を超えて浸透していきました。
その後、日本各地で、各々の土地の風土を染め物に反映した伝統工芸品が多く作られました。現在では13種類の伝統工芸品が存在しています。

染め物の種類

藍染めハンカチ

日本には古来から伝わる染色技法が多く存在します。

  • 友禅染め:布に絵を描くように多彩な色で表現する染色技法
  • 江戸小紋:江戸時代に、諸大名が着用していた正装の染めに由来する小紋
  • 絞り染め:布の一部を括ったり、縮めたりすることで染める技法。くくった部分や縮めた部分は染まらない。
  • 更紗染め:型紙と刷毛を使い模様を作る方法
  • 琉球紅型染め:南国特有の色鮮やかな色彩が目を引く、沖縄県に古くから伝わる伝統的な染物沖縄県の色彩鮮やかな伝統的な染め物。
  • 有松・鳴海絞り:絞り染め技法愛知県有松・鳴海地方で栄えた
  • 出雲藍板締め:絵柄を掘った板に布をはさみ色を付ける技法
  • 辻が花(辻ヶ花):絞り染めに絵や刺繍、箔を加える技法
  • ろうけつ染:日本古来の染色法の、三纈の一つのろうけつ染め。溶かしたろうで記事に模様を描き、その上から染料で染める技法。ろうのある場所は染まらず、それ以外が染まる。
  • 柿渋染:未熟な青柿を採取し、得られる渋液を染料として染める技法。
  • 草木染め:植物や昆虫から抽出されるものを染料とする技法。

自宅でできる草木染め

草木染めのハンカチを作ってみませんか。
草木染めは自宅にあるもので楽しむことができます。コーヒー、玉ねぎ、ヨモギなど、自宅でも手に入る食材を使って作ることができます。

材料
・ハンカチ
・染める原料となる食材
・水、塩、ボウル

染め方
①植物を煮出して染液を作ります。
②染液にハンカチを浸します。
③染液に浸した後一度洗い、色止めの塩水に浸します。
④その後もう一度、染液に浸し、水洗いしたのち干します。
⑤しっかり乾けば完成です。

※染める時間はお好みで。②の前に下処理として牛乳や豆乳に浸しておくとより染まりやすくなります。塩の代わりに酢やミョウバンでも色止めができます。

自宅で自分だけの染め物づくりに挑戦してみるのはいかがでしょうか。

茶葉を使った染色体験

染め物体験

NIPPONIA HOTEL 八女福島 商家町では、農薬無使用の八女茶を使用した茶染めを体験することができます。
多才な伝統工芸の職人・森音広夢氏との対話を愉しみながら、国の重要無形文化財にも指定されている久留米絣の「茶染め体験」です。
福岡県に訪れた際、八女で本格的な染め物体験をしてみてはいかがでしょうか。

【福岡 八女】NIPPONIA HOTEL 八女福島 商家町

所在地 福岡県八女市本町西京町204
問合せ TEL 0120-210-289 VMG総合窓口(11:00~20:00)
公式サイト https://www.yame-fukushimastay.com/